about_disease病気について

2023.11.05

高尿酸血症になると何が起こるの?

日が暮れるのも一段と早くなり、朝晩の冷え込みも増し、晩秋の訪れを感じます。

今回は「高尿酸血症」ついてお話したいと思います。

健康診断で、尿酸値が高いと言われたことがある方もいらっしゃるかと思います。
高尿酸血症とは尿酸値(血液中にある尿酸の濃度)が7.0㎎/dlを越えた状態のことを指します。全人口の男性20%、女性5%が高尿酸血症であるとされています。
男性の方の割合が多く、また非常に頻度の高い疾患です。

尿酸値はビールの飲みすぎ等のイメージがあるかと思います。
確かに、ビールにはプリン体が含まれており、プリン体を分解すると尿酸ができる為、高尿酸血症の原因となります。
但し、プリン体は私たちの体のあらゆる細胞に含まれている為、体の新陳代謝に伴って、常に尿酸がつくり出されています。
食事や生活習慣も影響はしますが、尿酸をつくり出す又は尿酸を運ぶ働きをする遺伝子の異常が関与しています。ビールさえ飲まなければ大丈夫という問題でもないのです。

高尿酸血症と密接な関係があるのが、「痛風」です。
足の付け根が赤く腫れて、激痛を起こす痛風ですが、尿酸が関節に析出することにより関節炎を起こしてしまいます。繰り返しの炎症により関節の変形を起こすこともあります。
高尿酸血症のすべての方が、痛風になるわけではないですが、痛風の方は例外なく高尿酸血症です。
また高尿酸血症の方は、尿中に尿酸を排泄させようとする為、尿が酸性になります。
尿が酸性になると溶解度が低下するため、溶けきれなかった尿酸が、結晶として析出しやすくなります。結果として、尿路結石ができやすくなります。
尿路結石ができると、背中やわき腹に激痛が起こります。痛みは明け方から夜中に起こることも多くあまりの痛みに嘔吐される方もいます。あまりの痛みに救急車を呼んで搬送される方もいるでしょう。
そのようになる前に対処することが大切になります。

尿酸値が高いと言われたら、まず医療機関を受診しましょう。
高尿酸血症には、4つタイプがあります。
・尿酸産生過剰型・・・尿酸を体内で合成しすぎてしまうタイプ
・尿酸排泄低下型・・・尿酸を腎臓から出す量が減ってしまうタイプ
・その混合型
・腎外性排泄低下型・・・腎臓以外からの排泄が減るタイプ
血液検査や尿検査でタイプの診断をします。
それに応じて薬が開始になります。

高尿酸血症の改善はまず食事から!
尿酸の生産を増すアルコール、砂糖・果糖の制限、動物たんぱく等のプリン体を多く含む食品の制限。豚肉、牛肉、レバー、干し椎茸、魚卵、エビ、カツオ、イワシなどにはプリン体は多く含まれるので必要に応じて食事制限します。
高尿酸血症の方は、肥満を伴っていることも多く、最近では、食事自体のカロリー制限することも食事療法として重要と言われています。

高尿酸血症は、尿路結石や痛風を起こすだけでなく、生活習慣病やメタボリックシンドロームの一部である可能性、心臓や脳、腎臓の疾患の潜在的なリスクとなっている可能性がある為、尿酸値が高いと言われた場合は、放置せずに医療機関を受診することをお勧めします。
是非当院でもお気軽ご相談下さい。

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