about_disease病気について

2022.07.17

食中毒について

こんにちは。毎日暑い日が続いていますが皆さまいかがお過ごしですか。

 

今回は『食中毒』についてお話しさせていただきます。

 

強い日差しに悲鳴を上げているのは私たちの身体だけではありません。
皆様が口にするその食べ物、安全ですか?最近はデリバリーも多く利用され、調理から食べるまでの時間が長くなり、昨年の同時期より食中毒が増加しているようです。
(厚生労働省HP食中毒より)

 

食中毒となる原因の細菌やウイルスはたくさんありますが、夏に多い食中毒や予防方法についてご紹介いたします。

 

  • ① アニサキス

当院でも月に何件か、緊急で胃カメラ検査を行うことがあります。

生のサバやサンマ、イワシやイカなどの魚介類に多く生息している、1〜2センチ程度の白い糸状の寄生虫です。

アニサキスによる食中毒を発症すると食後2〜8時間後に激しい胃痛と吐き気や嘔吐の症状が出ます。

胃カメラ検査でアニサキスを取り除く事で、早期に症状の改善が見込めます。

 

  • ② カンピロバクター

肉の加熱が不十分、または生で食べることによって食中毒を発症するとされ、特に鶏肉による感染が多く見られます。

他にも、肉に触れた調理器具や手指で他の食品に触れ、それらを食べることでも発症します。

カンピロバクターによる食中毒は潜伏期間が2〜5日とされ、発症までに時間がかかるのが特徴です。

下痢や腹痛、発熱などの症状が出ます。特効薬はなく、対症療法となります。

 

③ サルモネラ

卵の加熱が不十分、または生で食べることで感染します。

8〜48時間の潜伏期間を経て、吐き気や下痢、発熱などの症状が4〜7日間続きます。

小児や高齢者、免疫を抑える薬を飲んでいる方は抗生剤での治療が必要です

 

④ ノロウイルス

冬場・生牡蠣によって感染することで有名ですが、実は夏にも発症するとされています。

ノロウイルスの感染は経口感染で、感染者の吐物や便、感染者が調理した食品を食べる、ウイルスに侵された貝類の加熱が不十分または生で食べる、ウイルスに侵された井戸水を飲む事が感染経路とされています。

24〜48時間の潜伏期間を経て、吐き気や嘔吐、下痢、発熱の症状が出ます。
有効な治療法はなく、対症療法となります。
吐き気止めや下痢止めなどは使わず、非常に辛い嘔吐や下痢が2日間ほど続きますが、体内から出し切る事が完治への近道です。
脱水や高齢者の場合は2次的な誤嚥性肺炎にも注意が必要です。

 

⑤ 黄色ブドウ球菌

健康な人でも喉や鼻の中に高確率で検出され、皮膚や腸管、ホコリの中などあらゆる身近なものに存在する細菌です。
この菌は、食べ物の中で増殖する時にエンテロトキシンという毒素を作ります。素手で握ったおにぎりやお寿司など直接手に触れて調理する食べ物が原因となりやすいです。

潜伏期間は非常に短く、30分〜は6時間ほどで悪心や嘔吐、下痢の症状が出ます。摂取した毒素量によって症状の重さが変わってきます。
対症療法で1〜2日ほどで改善されます。
こまめな水分摂取をしましょう。

 

⑥ ウェルシュ菌

カレーやシチューなど大量調理されたものやお弁当などが、長時間室温で保存される事で増殖します。
熱に強く一度芽胞を作ると通常の加熱では死滅しませんので、発生しやすい鍋底をよくかき混ぜながらの調理が大切です。
また、粗熱が取れたらすぐに冷蔵庫へ保存し、食べる前にはよく温めて早めに食べ切りましょう。

6〜18時間の潜伏期間を経て、水下痢や腹痛の症状が出ます。対症療法での治療となります。

 

⑦ 腸管出血性大腸菌

O-157で有名な細菌です。加熱不十分、または生の牛肉や馬肉によって感染します。

3〜5日の潜伏期間を経て、下痢や腹痛、発熱などの症状が出ます。時には血便を伴う事があります。
また、子供や高齢者は重症化しやすく、溶血性尿毒症症候群や脳症などの合併症を発症することもあり、重篤な場合死に至ることもあります。対症療法での治療となります。

 

【予防のポイント】

最近を食べ物に「つけない」・食べ物に付着したし細菌を「増やさない」・食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」事が大切です。

 

① よく手を洗いましょう(帰宅時、調理前、排泄後。、食事前)

② タオルや布巾は清潔なものを使いましょう

③ 食材は現地で新鮮なものを調達しましょう

④ お肉や魚は最後に買い、寄り道はせずに帰りましょう

⑤ 食材は汁が垂れないように袋やラップをして低温で保存しましょう

⑥ 冷蔵庫の中は7割程度にしましょう

⑦ 調理器具を殺菌消毒しましょう

⑧ よく加熱して食べましょう

→目安は中心部分の温度が75℃で1分間以上

⑨ 早めに食べ切りましょう

→残したものも長時間室温に放置せず、ラップをして冷蔵庫に保存しましょう

⑩ ゴミはこまめに捨てましょう

⑪ 日にちが経ちすぎたものや臭いのするものは思い切って捨てましょう

 

長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。
しっかり予防して夏を楽しみましょう!
気になる症状がございましたら、お気軽に当クリニックへご相談ください。

 

当クリニックは完全予約制となっております。
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